写真:共にスポーツを楽しむ偉勝乾燥工業の陳玟翰総経理と社員の様子。写真提供:偉勝乾燥工業

近年、積極的に経営変革を進める偉勝乾燥工業の「2室型ダウンフロー式自動クリーン低酸素オーブン」が、第32回台湾エクセレンス賞にて受賞し、各業界から大いに注目を集めた。陳玟翰総経理は、「この製品は3度目の挑戦でようやく受賞に至り、その裏には無数の試行錯誤と努力があります」と当時を振り返る。ゼロからの設計段階において、社内のマーケティング部門と研究開発部門が緊密に連携することで、製品が持つ優位性や特長に対する深い理解を大いに製品に反映させた。高機能基板および半導体分野に特化して開発された同装置は、市場投入直後から顧客の圧倒的な支持を獲得。同社の売上高を15%押し上げただけでなく、社員全員にとっても大きな自信となった。

さらに陳総経理は、台湾エクセレンス賞という国家レベルの栄誉を生かし、グローバル市場を積極的に拡大していく方針を示した。経済部や中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)が主導する国際マーケティング活動を通じて、同社は台湾発の高品質のブランド製品を世界市場へアピール。Intelligent Asia Thailandやセミコン・マレーシアといった国内外の展示会に出展することで、国際的な認知度と顧客からの信頼を向上させ、ブランド影響力をさらに拡大している。

 

健康・スポーツ文化のDNAが組織の結束力を高める

陳総経理は、「社員が価値観を共有し、組織としての結束力を高めるためには、まず『健康』と『スポーツ』から取り組むことが不可欠だ」と語る。同氏自らが率先して社員と共にスポーツに汗を流すだけでなく、社内のフロアの実に25%のスペースを社員の休憩・運動エリアとして開放している。さらに、社内スポーツ大会を開催するほか、外部団体が主催する大会への合同参加を通じて、社員の、アスリートのようなチャレンジ精神と粘り強さを育んでいる。また、同社は社員のトータルヘルスケアにも力を入れており、専門家による食事・栄養指導や心理カウンセリングの導入をはじめ、法定基準を大きく上回る定期健康診断を福利厚生として提供している。
社員と会社の交流を深めるため、陳総経理は毎月「総経理タイム」を設け、自ら社員一人ひとりと対話し、会社の発展に対する現場の意見に真摯に耳を傾けている。同氏は、「『人』こそが企業にとって最大の資産であり、社員に参加意識と達成感を与えることで初めて、組織全体で同じビジョンを共有し、長期的かつ安定した成長を実現できる」と強調する。
陳総経理はスポーツ文化の推進にも余念がなく、毎日早朝6時に起床し、出社前にトレーニングをこなしている。同氏が熱を注ぐランニングは、当初社員数人でスタートしたものの、現在では全従業員110名のうち実に40%が参加しているという。同社では、組織としての年間走行目標を計画に組み込んでおり、一昨年は1,200㎞、昨年は1,500㎞という目標を掲げ、いずれも見事に達成した。また、偉勝乾燥工業では社員の運動回数を年間KPIの評価項目に組み込んでいる。これは、社員の粘り強さと健康を養い、企業のパフォーマンス向上につなげることを目的としている。

 

グローバル展開を進め、着実にIPOへ邁進

偉勝乾燥工業が描く地域別市場戦略およびIPOへのロードマップについて、陳総経理は次のように語った。「まずは東南アジア、中国、そして日本・韓国市場へ展開し、市場ですでに実績のある製品を中国市場で販売しつつ、ハイエンド製品は台湾に留め、次のフェーズとして、ヨーロッパ市場に進出する計画です」
また、偉勝乾燥工業はブランドマーケティングにおける仕組みづくりに対しても、多大な投資と心血を注いできた。第一に、「偉勝乾燥工業」への社名変更。これにより乾燥装置というブランド認知度と価値にフォーカスさせ、グローバルリーディングカンパニーへの目標を明確にした。第二に、国内外における販売チャネルの構築。台湾系企業、欧米の顧客をターゲットとしている。第三に、CRMシステムを導入し、顧客との初期アプローチからアフターサービスに至るまで、全プロセスの管理を最適化した。第四に、市場の競合製品の情報および顧客満足度を定期的に調査し、改善基盤としている。
IPO計画について、陳総経理は「偉勝乾燥工業は今後3〜4年以内の新規上場を目指す」と明言した。同氏は、上場は企業が顧客からの信頼と市場における競争力を高めるために必要不可欠なステップであると認識し、現在、同社ではこの重大なマイルストーンを見据え、社内体制およびオペレーションの調整を積極的に進めている。陳玟翰総経理の経営のもと、偉勝乾燥工業はリーマン・ショックの年に僅かな損失を計上した以外、長年にわたりほぼ毎年黒字を維持している。技術革新においては、偉勝乾燥工業は毎年売上高の7%を研究開発費に投入しており、さらに全従業員の30%以上が技術開発に専念するエンジニア集団で構成されている。同社の組織機構は、営業、研究開発、マーケティング、製造などの部門で構成されており、各部門が緊密に連携して、スマート化、グリーンエネルギー技術の研究開発と応用展開を推進している。さらに同社は、インダストリアル4.0とIoTの統合技術において絶えず技術革新を続けており、グリーン省エネおよびスマートモニタリング分野においてトレンドを牽引している。同時に、同社は社内にESGチームを発足し、より環境に配慮した三峽新工場の建設を計画しており、公益活動にも積極的に参加し、企業の社会的責任を実践している。
これまでを振り返り、陳総経理は、幼少期から実家の工場で培った経験、そしてスポーツへの情熱が、今日の経営変革にとっての原動力となったと確信している。同氏は今後もアスリートの精神を軸に据え、偉勝乾燥工業の製品を世界の舞台へ飛躍させるとともに、IPOという大いなる目標に向かって邁進する。

 

ニュース出典:工商時報